速読術の基礎知識
速読術に関するウンチク
間違いだらけの速読術
正しい速読術の習得
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速読術とはなにか?
そもそも速読術は、書物が登場して以来、洋の東西を問わず、人類共通の夢の一つでした。
図書館や学問所といった「知の集積地」において、書物に記された“先人の智恵”を効率的に短時間で読み取れる技能への欲求は、時代を経る毎に高まってきました。
ところが、興味深いことに、同じ「速読」という目的においても、文字文化の違いから、西洋と東洋とでは、速読術はまったく異なった進化の形態を経てきました。
西洋文明においては、近代的な合理性を追求する手段として、速読の研究が重ねられてきました。
西洋人の情報伝達手段は、“アルファベットを基本とする文字表記”である以上、いかに短時間で効率的な読書や書類のチェックを行なうか?ということがポイントとなります。
そうした明確な目的意識に基づいて、論理構成から文法まで、ロジック(理論)に着目した速読法が考案されてきた経緯があります。
その典型例が、速読術を語る上で、必ずと言っていいほど、引き合いに出されるアメリカのカーター元大統領のエピソードです。
ジョージア州のピーナッツ農場主だったジミーカーターが、1976年に第39代大統領になった時、一日で処理しなければならない膨大な書類の量に目を廻したそうです。
その自伝によれば、自宅の寝室にまで書類を持ち帰り、睡眠時間を削ってまで仕事をしなければいけない状況に置かれたそうです。
そうした状況をなんとか改善するために、ホワイトハウスに速読術の講師を招き、2度のレクチャーを受けることで、4倍の速読能力を身につけることが出来たとのことです。
つまり、西洋人にとっては、速読術とは“情報処理をするための道具”の一つだとみなすことができるわけです。